KANAME-QUICK 基本表示版
緊急地震速報を画面表示と音声アナウンスで伝えます。
機能
1. 緊急地震速報の受信
- 一般財団法人気象業務支援センターからの受信のほか、二次配信事業者からの配信サービスにも対応します。(対応する配信事業者はこちら)
- XML形式・コード形式どちらの電文にも対応しています。
- 2系統の配信サーバから同時受信が可能で、冗長性を高めることができます。
- 同一情報を受信した場合は、後からのものを破棄し、誤動作を防ぎます。
2. 地震動の予測
- 受信した緊急地震速報(予報)電文、緊急地震速報(地震動予報)電文、リアルタイム震度電文をもとに、震度・長周期地震動・猶予時間を予測します。
- 震度は、新しい予測手法であるPLUM法でも予測し、従来手法とPLUM法の予測結果の大きいほうを採用します(PLUM法での予測は、リアルタイム震度電文受信時のみ)。
- 長周期地震動は震源情報をもとに予測し、長周期地震動階級と周期別階級のいずれかを表示します。
3. 地図画面表示と音声アナウンス
- 代表評価点の予測結果が起動条件を満たすと地図画面を表示し、それ以降は緊急地震速報電文を受信するごとに予測結果を更新します。
- 最新の予測結果をもとに地図画面にP波と主要動(S波)の到達範囲をリアルタイムで表示します。
- 音声アナウンスは、「震度を報知」「長周期地震動の階級を報知」「詳細を報知しない」の3種類から選ぶことができ、用途に合わせた音声アナウンスを出力できます。
この音声を放送設備に入力することにより、館内放送等に使用することができます(放送出力版・外部出力版)。 - 音声アナウンスでは、報知音として日本放送協会(NHK)作成のチャイム音またはリアルタイム地震・防災情報利用協議会(REIC)作成のサイン音を使用できます。
NHKチャイム音(※1) NHKチャイム音の利用についてのページ REICサイン音(※2) REIC緊急地震速報サイン音のページ ※1: NHKチャイム音は、NHKが作成した緊急地震速報を知らせるチャイム音で、NHKによる著作物です。
※2: REICサイン音は、特定非営利活動法人リアルタイム地震・防災情報利用協議会が緊急地震速報の伝達手段として製作したもので、同協議会による著作物です。 - キャンセル報受信時は、出力中の表示・音声アナウンスを中断し、キャンセルされた旨の表示・音声アナウンスに切り替えます。
- ほぼ同時に複数の緊急地震速報が発表された場合、最大8つの地震についてP波と主要動(S波)の到達範囲を表示します。また、揺れの大きさや猶予時間をもとに決定した優先度の最も高い地震の予測結果について、画面表示や音声アナウンスを行います。
- 地震動警報発表時は、「地震動警報」を画面表示します。
- 地図画面の背景地図は3種類から選択でき、震度・長周期地震動の階級等の表示色もカスタマイズすることができます。
4. 訓練支援
- 配信サーバから送信される訓練報を使用して訓練出力することができます。
- ソフトウェア単体の機能として、デモ地震再生(任意地点で起こる地震の緊急地震速報(予報)をシミュレートして表示)と過去地震再生(過去に受信した緊急地震速報を再現して表示)の機能があり、これを使って防災訓練や防災教育に活用できます。
- デモ地震再生用として歴史地震の震源位置・マグニチュードをあらかじめ設定しています。また利用者が自由に追加・削除することもできます。
- 訓練用に、あらかじめ指定した時刻になると自動的にデモ地震再生を開始する予約機能があります。
5. 状態監視
- 配信サーバ等との接続状態や時刻情報の受信状態を監視し、画面にその結果を表示します。
- 正常でない状態が指定した時間連続すると異常と判断し、正常な状態に戻った場合は即時に正常と判断します。
- 状態の変化により、「異常検知」のほか、「異常状態変化」「正常復帰」「状態変化(正常)」をメールで通知します。
6. メール通知
- 送信先ごとに緊急地震速報/異常検知によるメール送信を選択可能です。
緊急地震速報 代表評価点の予測結果(最大値または最終報)が設定値以上になった場合にメール送信します。 異常検知 状態監視で異常検知/異常状態変化/正常復帰となった場合にメール送信します。
7. 時刻校正
- 外部のNTPサーバとの通信により時刻校正する付属ソフトウェア(KANAME-QUICK NTP)を使い、PCの内部時計を校正することができます。
- KANAME-QUICK NTPによる時刻校正の状態は、本ソフトウェアの状態監視の対象にすることができ、異常発生時にはメール通知することができます。
8. 設定
- 利用者みずから以下の設定が変更可能です。
受信設定 配信サーバのIPアドレス・ポート番号、時刻情報の受信状態の表示有無を設定します。 地震動評価方法設定 震度と長周期地震動の予測方法について設定します。 表示条件設定 地図画面の起動条件や音声アナウンスの種類などを設定します。 メール送信設定 送信アカウント等のメール送信に必要な設定を行います。 状態監視設定 監視対象の機器や異常判定条件を設定します。 その他の設定 地図画面での表示色等を設定します。
9. ログ保存
- 配信サーバとの通信履歴、受信した緊急地震電文、演算結果等をログファイルとして保存します。
動作環境
OS |
Microsoft Windows 10 (Version 1809以降、64bit版のみ) Microsoft Windows 11 (Version 21H2以降) Microsoft Windows Server 2016, 2019, 2022 |
プロセッサ | 1GHz以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサ |
メモリ | 8GB以上 |
ディスク | 64GB以上の空き容量があること |
ネットワーク | 緊急地震速報を受信するためのネットワーク環境 |
ディスプレイ | 解像度1024×768ドット以上 |
スピーカー | 地図画面表示時に音を出力するには必要 |
ライブラリ | .NETデスクトップランタイム8.0以上(インストールされていない場合は、インストーラから自動的にインストールされます) |