KANAME-QUICK 放送出力版

KANAME-QUICKはPLUM法による震度予測対応・長周期地震動の予測に対応

接点のみ(Type-A)、接点+音声(Type-B)のどちらの出力方法にも対応し、既存の放送設備と連携した緊急地震速報放送を提供します。

KANAME-QUICK放送出力版構成図
Type-A →詳細Type-B →詳細
放送設備への出力接点のみ接点+音声
説明放送設備側に放送音声を持ち、放送起動用の複数の接点信号を放送設備に入力します。 PC側に音声ファイルを持ち、LINE-OUTからの音声出力と起動信号としての接点信号を放送設備に入力します。

機能

基本機能は、KANAME-QUICK 基本表示版(→こちら)と同じです。
放送出力版では、基本表示版に加えて以下の機能があります。

1. 放送出力

  • 「代表評価点」の予測結果(震度・長周期地震動)が設定した条件を満たした場合に、放送出力を行います。
  • USBまたはシリアル接続の接点出力装置(接続可能機器はこちら)を1台接続し、放送設備への起動信号出力として使用します。
  • 放送設備への入力として、放送設備に放送音声を持ち、起動用の接点信号のみを渡す方法(Type-A)と、PCが再生する音声アナウンスと起動用の接点信号を渡す方法(Type-B)のどちらの方法も可能です。
  • Type-Bでの放送で使用する音声アナウンスは、下表に示す「詳細を報知しない」の選択を推奨しますが、不特定多数向けの放送でない場合には、震度や長周期地震動の階級を報知する文言も選択できます。
  • 訓練報や試験報での出力有無、再生機能での出力有無を設定できます。
  • 放送での使用を推奨する音声文言「詳細を報知しない」
    緊急地震速報 「(報知音)地震です。落ち着いて身を守ってください。地震です。落ち着いて身を守ってください。」
    を主要動到達20秒後まで繰り返します。
    訓練開始時 「ただいまから緊急地震速報の伝達訓練を行います。これは訓練です。」
    を最初にアナウンスした後、緊急地震速報のアナウンスを始めます。
    キャンセル報 再生途中のアナウンスを中止し、
    「さきほどの緊急地震速報は誤りですので取り消します。」
    を2回アナウンスします。
    設定画面
    設定画面

2. 状態監視

  • 接点出力装置との接続状態を画面表示し、異常があった場合にはメールによる通知が可能です。

放送設備との連携パターン

Type-A:接点のみ出力

放送設備側に放送音声を持ち、複数の接点信号により放送起動する場合に用います。放送設備側には、緊急地震速報、緊急地震速報(訓練)、キャンセル報の音源を持たせておきます。

Type-A:接点のみ出力接続図
  • 4つの接点信号(緊急地震速報、緊急地震速報(訓練)、リセット、キャンセル)を放送設備に入力することができます(最低限緊急地震速報用の1接点)。
    ※キャンセルとリセットは他の出力と共有できず、単独使用となります。

緊急地震速報の放送出力

緊急地震速報の放送出力図
  • 放送出力用の条件を満たす震度または長周期地震動を予測すると接点信号を起動(on)し、放送設備の緊急地震速報の音声が放送されます。
  • それぞれの接点信号を起動(on)する時間は1秒から999秒まで、1秒刻みで変更可能です。

キャンセル時の放送出力

【緊急地震速報放送中にキャンセル報を受信した場合】
緊急地震速報放送中にキャンセル報を受信した場合の放送出力図
  • 緊急地震速報の放送途中にキャンセル報を受信した場合には、まずリセットの接点信号を起動(on)し、放送が強制中断されます。
  • その次にキャンセル報の接点信号を起動(on)し、放送設備のキャンセル報の音声が放送されます。
【緊急地震速報放送終了後にキャンセル報を受信した場合】
緊急地震速報放送終了後にキャンセル報を受信した場合の放送出力図
  • 緊急地震速報の放送終了後にキャンセル報を受信した場合には、放送中の時と同様に、まずリセットの接点信号を起動(on)します。
  • その次にキャンセル報の接点信号を起動(on)し、放送設備のキャンセル報の音声が放送されます。

Type-B:接点+音声出力

PC側に音声ファイルを持ち、放送設備にはLINE-OUTからの音声出力と起動信号としての接点信号を入力する場合に用います。KANAME-QUICKの音声アナウンスを放送出力します。

Type-B:接点+音声出力接続図

緊急地震速報の放送出力

緊急地震速報の放送出力図
  • 音声アナウンス出力用の条件を満たす震度または長周期地震動を予測すると接点信号を起動(on)するとともに、音声アナウンスを再生します。
  • 接点信号を起動(on)している間、放送が行われます。
  • 音声アナウンスの再生は、接点信号を起動(on)して「遅延時間」経過したのちに開始します。音声アナウンスの再生が終了すると、接点信号をoffにし、放送を終了します。
    ※放送設備によりアンプの起動にかかる時間が異なるため「遅延時間」を設けています。0秒から10秒まで0.1秒刻みで変更可能です。

キャンセル時の放送出力

【緊急地震速報放送中にキャンセル報を受信した場合】
緊急地震速報放送中にキャンセル報を受信した場合の放送出力図
  • 緊急地震速報の放送途中にキャンセル報を受信すると、緊急地震速報の音声アナウンスの再生を中止し、キャンセル報の音声アナウンスの再生に切り替えます。
  • キャンセル報の音声アナウンスの再生が終了すると、接点信号をoffにし、放送を終了します。
【緊急地震速報放送終了後にキャンセル報を受信した場合】
緊急地震速報放送終了後にキャンセル報を受信した場合の放送出力図
  • 緊急地震速報の放送終了後にキャンセル報を受信した場合には、緊急地震速報の時と同様に接点信号を起動(on)して「遅延時間」経過のちキャンセル報の音声アナウンスを再生します。
  • キャンセル報の音声アナウンスの再生が終了すると、接点信号をoffにし、放送を終了します。

接続可能な装置

  • パトライト インターフェースコンバータ PHC-D08 →メーカサイト
  • パトライト RS-232C接点出力制御コンバータ PHC-100A(販売終了品)

動作環境

OS Microsoft Windows 10 (Version 1809以降、64bit版のみ)
Microsoft Windows 11 (Version 21H2以降)
Microsoft Windows Server 2016, 2019, 2022
プロセッサ1GHz以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサ
メモリ8GB以上
ディスク64GB以上の空き容量があること
ネットワーク緊急地震速報を受信するためのネットワーク環境
ディスプレイ解像度1024×768ドット以上
スピーカー地図画面表示時に音を出力するには必要
シリアルポート パトライトPHC-D08接続の場合は、USBポートが必要。
パトライトPHC-100A接続の場合にはシリアルポートが必要だが、USB-RS232Cコンバータを使うことにより、USBポートでも可。
ライブラリ.NETデスクトップランタイム8.0以上(インストールされていない場合は、インストーラから自動的にインストールされます)